枕にスーと涙がこぼれた。
一日を終え、二階に、のそのそと上がり、ベットに入る。
YouTubeを見始める。一日を頑張ったご褒美の時間。
画面スクロールしていた時、ある映像を見つけた。
「おっ、懐かしい」思わずつぶやいた。
2009年にイギリスで放送された素人オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」のスーザン・ボイルの映像。
当時47歳、無職、クリクリのショートヘア、ぼさぼさの眉毛。垢ぬけないスーザンが、スコットランドのオーディションステージに立っている。
司会者、会場のオーディエンス、審査員のすべてが、彼女は大したパフォーマンスをしないだろうと、彼らの色眼鏡でスーザンをジャッジしていた。
審査員の一人から、将来の夢を聞かれて「ミュージカル女優のエレイン・ペイジのようなプロ歌手になりたい」と答えるスーザンに、会場から失笑がこぼれる。
しかし、夢はここから叶っていく。
「レ・ミゼラブル」挿入歌「夢やぶれて(I Dreamed A Dream)」を歌い始めると、審査員も司会者も、会場の観客も、目を見開き、口をあんぐり開けて驚いた。
スーザンの美しい歌声が、会場に響き渡る。
会場はスタンディングオベーション。拍手の嵐。
スーザンは、幼少からいじめられ、戦争でPTSDを患った父からも暴力を受けていた。
様々な経験を超えて、母からの助言で、オーディションで歌を唄うことを決めた。
周りから失笑されても、多大なプレッシャーを受けても、何千人もの前で、オーディションをうけることを決意、行動したスーザン。
スーザンの映像を見た時に、彼女のその強さが私の魂を揺さぶった。
涙が止まらない。
一階にティッシュを取りに行き、涙を何度もぬぐった。
夢を抱き続けるには、相当の意志と覚悟が必要だ。
もちろん、夢はその時々で変化していくものだ。
でも、人生で本当に自分がかなえたい夢は、ずっと心の中に、引っかかっているのではないだろうか。
靴の中に、小石が入って、時々、痛みを感じるように。
自分の夢を信じ続けることは難しいし、周りの環境や今までの経験に流されて、夢を手放すことの方が簡単だと、思う。
夢を見ることは簡単かもしれないが、抱き続け、しかもそれを実現させるのは難しい。
でも、夢をあきらめては、夢はかなわない。
そして、そのための行動が必要だ。
そんなことを、スーザンは、私に気づかせてくれた。
私も、40を過ぎて、自分がやりたかったことに、もう一度向き合っている。
仕事帰りの電車の窓に映る、自分の顔が嫌いだった。
全く幸せそうじゃない窓に映る自分の姿に驚くと同時に、がっかりもした。
いつも愚痴ばっかり言っていた。
海外に住んで仕事がしたいという1つの夢が叶ってから、私は20年近く、周りの環境や今までの経験を続けていくことのラクさに、流されて生きてきた。
本当は自分はどうありたいのか。
真剣に自問自答することから逃げていた。
だけど、コーチングに出会って、自分は変われた。
自分と向き合った。
時には気持ちが悪くなるほど向き合った。
しんどかったし、今でも、正直しんどい時がある。
でも、その先に見えてくるのは、行動した者だけがつかめる結果があると、確信している。
もっと、自分に向き合って、夢を描き続き続けていきたい。
自分ひとりでは、難しいと思った人も大丈夫。
話をしていく中で、見えてきます。
▼無料セッションお申込みフォーム