バランスを保ちながら、「できるわけない」を超える

コーチング

目標達成(P:Performance)と、目標達成能力(PC:Performance Capability)のバランス、つまりPとPCのバランスが重要だ。

なぜならば、目標達成するためには、目標達成能力が必要だし、目標達成能力がなければ、目標達成を継続的に続けていくのは難しいからだ。

『7つの習慣』では、このPとPCの例え話を、イソップ童話の黄金の金を生む鶏の話で例えている。

イソップ童話の黄金の卵を産む鶏の話

『7つの習慣』より一部抜粋

貧しい農夫がある日、飼っていたガチョウの巣の中にキラキラと輝く黄金の卵を見つけた。卵は本物の純金だった。農夫は、来る日も来る日も目を覚ますと巣に走っていき、黄金の卵を見つけた。彼は大金持ちになった。しかしそのうち欲が出て、せっかちになっていった。一日一個しか手に入らないのがじれったく、ガチョウを殺して腹の中になる卵を全部一度に手に入れようとした。どころが腹をさいてみると空っぽだった。黄金の卵は一つもなかった。しかも黄金の卵を産むガチョウを殺してしまったのだから、もう二度と卵を手に入れることはなかった。

卵(P)も大切だが、卵を産む鶏(PC)も大切だ。

卵ばかりを追いかけて、鶏を殺してしまっては、本末転倒なのだ。

実社会でも、いくらインプット(PC)を続けても、その内容をアウトプット(P)しなければ、価値創出にはつながらず、全く成果が出せないという結果になってしまう。

逆に、目標達成(P)するために集中することも大切だが、自分の能力を高めるための時間や適度な休息(PC)も必要だ。

つまりは、目標達成すること(P)と目標達成能力(PC)を維持・発展する間のバランスの必要がある。

これが、P/PCバランスの考え方だ。

コーチングでも同じことがいえる。

クライアントが目標達成(P)することはとても重要だが、目標達成を継続していくためには、クライアントの目標達成能力(PC)が必要だ。

例えば、クライアントのスキルや問題解決能力の向上、人脈の構築や、実績や経験の積み重ねなどである。

短期的に、誰かにアドバイスを受けて目標達成(P)したとしても、次に自分で問題解決能力(PC)が身についていかなければ、継続的な力、つまりは習慣にならない。

コーチは、クライアントの目標達成(P)に伴走していくが、同時に目標達成能力(PC)を高める伴走もしていく。

そうすることで、最終的には、クライアント自身での問題解決が容易になっていくからだ。

私は、コーチングに出会う前は、インプットつまりは目標達成能力(PC)にばかりフォーカスしていて、アウトプットつまりは目標達成(P)が出来ていなかった。

コーチングでコーチと毎回行動を約束して、次のセッションまで行動をする。行動ができれば、次回のセッションで、コーチから承認シャワーを浴びて、嬉しくなる。行動ができなかった場合は、次の行動に繋げるために、コーチと一緒に原因を考えて、次の行動を決める。

それを繰り返した。

そうしていくうちに、目標達成(P)と目標達成能力(PC)のバランスが取れてきた気がする。

そして、1がつくれるようになった。

0では何も始まらない。

とにかく、1をつくる。

自分の生き方をつくる、最初の1をコーチと一緒につくる。

枠を飛び出して、自分として生きるきっかけをつくる。

自分と対峙する。

しんどいから、1人ではできない、1人だと諦めていたことを、コーチングというサポートを受けたことで、「できるわけない」を一緒に超えていけた気がする。

コーチングでは、PとPCのバランスを程よく保つことで、エネルギーバランスが保たれ、継続的に続けていけるパワーがついてくる。

PとPCのバランスを保ちながら、楽しく、ジタバタかっこ悪くても、自分でつくった1に掛け合わせる行動をしていきたい。