最近強く感じること。
それは、モノではなく経験や自分への投資に、お金を使うことの大切さ。
いつかお金が出来たら、いつか時間が出来たらではなく、今出来る範囲で楽しみを見つけて、ちょっとでいいから実行してみる。
それが、思いがけない幸せ感を与えてくれているなと実感している。
10年程前に、南イタリアに一人旅にでた。
私は旅行中写真を撮らない主義で、どこに行ったかは詳しく覚えていないが、ロンドン→ローマ→ナポリ→ポンペイ→パレルモ→ロンドンの1週間くらいの旅だったと記憶している。
しかも、ロンドンへの行きと帰りの飛行機とローマでのホテル以外は、何も予約なし。
今考えると若気の至りだと思うけど、その頃は、行きと帰りの飛行機だけ予約して旅をするのがマイブームだった。
予約すると、当たり前だけど、予約したところに、予約した時間に行かなくてはいけないのが嫌だった。自分がその場所にいたいと思えば、その瞬間そこにいたい気持ちがとても強かった。
旅行先で思いがけない出会いがあったり、楽しかったり大変な事件が起こったり、珍道中を楽しんだ。
この旅を最近時々思い出して、とても幸せな気持ちになる。
なけなしのお金で経験しておいてよかったなと心から実感している。
ローマでのドミトリー
私の旅行は基本、貧乏旅行。
ローマでは韓国人が経営するドミトリーに泊まった。多分2泊くらいかな。宿の経営者、宿泊者も勿論韓国の方ばかり。みんな優しくて、言葉もあまり通じなかったけど、美味しいキムチや韓国料理を一緒に朝と夜を一緒に食べて楽しかった。部屋に一人でいたら、何人か女の人たちが入ってきて、韓国のお守りをくれたりもした。
ローマの観光地やジェラードも美味しかったけど、このドミトリーでの体験の方が自分にとっては貴重だったなと今は感じているのです。
ナポリ
ナポリは到着した時から、宿泊先の予算も低かったので、そんなに安全な感じではなくて、かなり緊張してた。レストランでパスタを食べた後、大きな通りを歩いていたら、日本語で「日本人の方ですか?」と声をかけられた。そうだと伝えると、「この辺は治安が悪いから夜一人で女の人が歩かないほうがいいですよ。気を付けてくださいね。」と親切に教えてくれた。そう言われて、物凄く怖くなって、すぐに宿に帰ったので、ナポリの思い出は正直あまりないのだが、そうやって、海外で見知らぬ日本人に優しくしてもらったことは一生の大切な思い出。だから私も海外で困っている人がいたら、出来る範囲で声をかけるようにしている。
パレルモへの電車
この旅での最大のピンチ。ロンドンへの帰りの飛行機はパレルモからだったので、どうしても翌日にはパレルモへ到着しなくてはいけなかったのに、なんと電車のストライキ!誰に聞いても、イタリア語で返事が返ってきて、焦りはマックス。そしたら、見知らぬイタリア人が日本語で「どこに行きたいですか?」と質問してくれたのです。その時は、本当に奇跡だと感じた。「パレルモに行きたいんですけど、どの電車に乗ったらいいのか全く分からないんです。」と伝えると、「自分達もパレルモにいくから、一緒に行こう」と言ってくれたのです。ラッキーとしかいいようがない。その二人を信じてついて行き、電車に乗ったのですが、今、冷静に考えると、その二人について行ったことは、危険だったかもしれない。でも、自分の直観を信じてよかった。電車でいっぱいおしゃべりをし、とても楽しかった。ピンチがいい思い出に。日本語を学んでくれる人がいることに感謝だし、この出来事を思い出すと、胸が温かくなります。
パレルモのホテル
やっとの思いで、パレルモに到着。そこからホテル探しでしたが、これが本当に苦戦した。英語を喋れる人が本土よりももっと少なくて、全く意思疎通ができない。1つの宿で部屋を借りる前に部屋を見せてくれるように交渉したのだけど、全く意思が通じず。なんだかとても心細く、怖くて、泣きながら宿を出た。その後、どうやって、他の宿を取ったのか全く記憶はないのが不思議です。パレルモには、ゴッドファーザーのパートⅢに登場する、印象的なマッシモ劇場があり、そこは鮮明に覚えています。
ここで学んだこと。「旅するときは、飛行機が出る日の最低2か前までには到着すること」。以後は必ず実行しています。
最近強く感じること
私は「今」を楽しむことがとても苦手でした。
コーチングや読書会を始めてから、「待つことをやめて、自分の予感を信じる」「今、この瞬間を心のままに味わうこと」を心がけています。
コロナを過度に気にして出かけることをしていなかったけど、最近は友達と会いたいと思ったら、出来る限りの注意をして、会っています。そうするようになって、「今」を生きる感覚がよみがえってきました。
思い出は、お金に換えられない価値があるなーと実感中。
20年後の自分が、「あー、あれやっておいてよかったなー」と思えるような行動をドンドンやっていきたい。
お金を、モノではなく経験や自分への投資に使っていきたい。